通信室

アルコール依存症からの回復 Eさん第7話

2023.10.21

<私は、こうしてアルコール依存症から回復した>

 

ケース⑤女性 Eさん

 

第7話~退院から現在~

退院してしばらくは入院を無駄にしたくない、いつまでも飲んでいてはいけないと思いを強く持ってはいたが、不思議と飲みたいと思うことは無く今日まで来ることができた。退院後5~6年夫の両親と住んでいたが私が精神的に安定したからか、ケンカもしなくなった。長男と次女は私がひどく飲んでいた頃に結婚していたが、長女は私の事を心配して縁談も断っていた。私が飲まなくなって5年目の頃に長女が結婚した。

そのころちょうど農業の仕事の募集を見て、行ってみようと思った。ビニールハウスで野菜を収穫する仕事で、体力的にきつい仕事だが、仲間がよくて今も続いている。私より10歳以上年上のお姉さんが私以上に速いスピードで作業する姿を見て、「頑張らなきゃ」と刺激をもらっている。

3週間に1回通院し、診察を受けた後に病院のミーティングに出るというのをずっと続けてきた。10年くらい女性の参加者は私だけで辛かったが、ここ3~4年は女性メンバーも入り今は心強い。話を聴いて勉強させてもらいながら「みなさんもやめられますよ」という気持ちを伝えようという想いで参加させてもらっている。

 

[ARPスタッフのコメント]

早朝から外の農業の仕事、昼過ぎに帰宅し、夕方まで自宅の農業の仕事、夜は家事という忙しい毎日を送られているEさんでしたが、3週間に1回の受診・ミーティング参加は現在も欠かしたことがありません。家には家族が飲むお酒があったり、酒席に出る事もあるそうですが、飲酒欲求は無いそうで、もちろん再飲酒もありません。ご自分の為にミーティングに出られていますが、実績と説得力のある言葉に、参加メンバーは勇気をもらっています。