通信室

アルコール依存症からの回復 Dさん最終話

2023.02.03

<私は、こうしてアルコール依存症から回復した>

 

ケース④女性 Dさん

 

最終話~仲間へのメッセージ~

飲んでいた頃は本当に1日中お酒の事しか考えてなかったと思う。アルコールが体に入っている時に「このまま突然死できたらな」と死ぬことも何度も考えていた。

忙しくてなかなかまとまった時間が取れないが本当は裁縫とか、趣味の時間が持てるようになりたい。今は大きな目標とか野望は無いが、やろうと思う事ができたら、何でもできると思えている。普通に過ごしていくんだと思うが、寿命が来るまで人生を楽しみたいとは思っている。

飲んでいた頃は、飲むことが最優先で、家族や周囲の人の声が聴こえていなかった。お酒の事を注意されると、余計に飲みたくなっていた。何がきっかけになるかは分からないが、止めることができるチャンスはいつでもあるので、そのチャンスに気づいて掴んでもらいたい。

そして、女性は芯が強い人が多いので、私も、他の女性のみなさんも止めていけると思う。最初はミーティングがイヤだったけど、たくさん共感できるところがあるのがわかったし、自分とアルコールを見つめる機会になっている。今はアルコールを止め続ける力がもらえていると思う。参加するのがおっくうな日もあるが、出た後はいつもやっぱり今日も参加して良かったと思うし、帰りはいつもスッキリした気持ちで車を走らせている。これまでの人生、いろいろな選択肢があり、良くない決断をしてしまったと後悔したこともあるが、アルコールをやめるという決断に関しては、人生で一番良い決断だったと思う。

 

[ARPスタッフのコメント]

入院中だけでなく、退院した現在も外来通院・ミーティングに定期的に参加され、飲まない生活を維持されています。私が難しそうなテーマを設定してしまって際はトップバッターを指名させていただき、その後のメンバーが話しやすいような流れを作って頂き、スタッフとしても助かっています。

当院のARPは女性メンバーが少ないですが、Dさんの落ち着きや明るさ、語られるストーリーに今後参加される女性メンバーに勇気を与えると信じています。インタビュー・掲載を快く承諾いただきありがとうございます。