通信室

アルコール依存症からの回復 第15話

2022.08.10

<私は、こうしてアルコール依存症から回復した>

 

ケース③男性 Cさん

 

第4章~横尾病院に入院して~

2つ目の病院で匙を投げられ、横尾病院を紹介された。横尾病院での治療が始まった頃は「酒を止める事は自分には無理だ」と思っていた。いつ死んでも良いとさえ思っていた。3回くらいスリップ(再飲酒)と再入院を繰り返した。ずっと病院のミーティングに参加はしていて、「やっぱり酒を飲んで死にたくない」とは考えるようになった。3回目の入院の時はアルコールを止める決意をしていたし、外出や外泊の時には断酒会にも出席していた。

最後のスリップは退院した後、友人の家に呼ばれたことがあり、家に入ると2人の友人が昼から焼酎を飲んでいた。飲むつもりはなかったが、気づいたら飲んでいた。勧められたのか、自分から飲んだのかも覚えていない。アルコールに体が反応したような初めての感覚だった。

4回目の入院になった。自分は迷惑をかけるばかりで何も恩義を返せておらず、自分の為にも親兄弟の為にも頑張らないとダメだと思った。横尾病院に入院して本気で人生を建て直したいと思った。酒を止めていこうというより「飲むことを諦めた」というのに近い。主治医の先生に「先生、もう酒は諦めました」と話したら「そう言ったのはCさんで2人目です。頑張っていきましょう。」と言ってもらえたのが嬉しかったし、今でも覚えている。

 

[ARPスタッフのコメント]

Cさんはアルコールをやめる決意をされ、努力もされていましたが、それでもうまくいかない時期が続いておられました。ミーティングで4回目の入院の経緯、入院時の主治医とのやりとりについてミーティングでお聞きした時に、AAの12のステップのステップ1、断酒の誓いの1つ目に記されている「アルコール(酒)に対して無力」というキーワードが連想されました。このアルコールに対する無力を認めた時がCさんの回復のターニングポイントだったように思います。