通信室

Bさんについて思うこと

2022.07.01

前回のAさんの場合と同じ状態で、入院された方です。ほとんど自分のことは全くできず、身の回りの自立はできておらず衣類の着脱、食事、排泄など身の回り全ての面で看護が必要な状態でした。会話のほとんどできない、判断力もない状態で、アルコール依存症に特有の「多くの虫が見える」「物が動く」「壁に姿(この方の場合、犬)が見える」幻覚症状がありました。会話も困難で、理解力も不十分で回復にも時間がかかったため、充分な回復が困難であるように考えていました。少しずつ会話が可能になり、判断力も備わってこられました。ミーティングにも参加が進み、自分のこれまでのアルコールの問題を振り返って正直の話されておられました。ご本人のメッセージに書かれておられたように、回復のきっかけは、家族との関係、これから先の生き方について真剣に考え、日々取り組まれてこられたことにあります。いつか回復できるだろうということでなく、毎日が回復である生き方を歩まれておられるようです。